四頭の純血牛から復活した黒毛和牛のルーツ。

但馬牛

但馬牛の特徴

但馬牛は茶黒くビロード状の柔らかい毛に体一面が覆われ、締まりの良い筋肉質の体格をしています。このしなやかな筋肉が、良質で適度な脂肪を内面に留まらせることによって、霜降りという状態になります。もちろん肉そのものの味が良く、そこに脂肪の甘さが加わったサシの部分は、口の中でとろけるような味わいです。
その脂肪の良質さは、第10回全国能力共進会(長崎県大会)での特別賞の脂肪の質賞を但馬牛が受賞したことでも実証されています。
神戸ビーフ、松坂牛、近江牛。これら有名ブランドビーフ、すべてのルーツは直接的にも間接的にも但馬牛です。 各地で独自の肥育方法を研究するとともに、その土地その土地に順応しながら交配を繰り返してきた但馬牛。よい資質の遺伝力が非常に強いことも、全国各地の現在のブランド牛が繁栄する礎となっているのです。

但馬牛の歴史

 但馬地方で古くから、農作業や運搬などに利用されてきた但馬牛は、小型ながら丈夫で多産な牛として、資質の優れた牛であることが知られていました。
 明治時代には、品種改良のために、外国種との雑種生産が行われましたが、肉質低下などが見られるようになったため、雑種交配は短期間で中止されました。
しかしその時には純血の但馬牛はわずか四頭しか残っていませんでした。ですが、その中の一頭の血統は現在も受け継がれており、実に現在の黒毛和牛の99%がその血を引き継いでいると判明しました。まさに黒毛和牛の父牛といえます。

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